繋がれた生の先にあるもの―新衣装お披露目配信「reborn」に寄せて
※8/12追記:
全体的に加筆修正を行いました。
・発言内容を書いていた場所に元配信の該当箇所へのリンクを貼り付け
・「○弦月の身に起きたことについて」>「リスナーから「かわいい」と言われたがる」の下にもう一個、追加で覚えた違和感について加筆
・「○過去に死んでいるということ」内で言及していた、初期髪型を最後に使用した時期について追記。また、同項目内の発言の書き起こしが一部間違っていたため修正と謝罪を掲載
修正内容は上記の通りです。本記事投稿後にtwitter+お題箱で色々と考察関係のやり取りを行いましたが、そちらで話したことについてはここに反映するとキリがなくなるため掲載していません。
また、リンクを繋げるにあたって元配信のコメント欄のTSに大変お世話になりました。元配信にTSを貼って下さった皆様、本当にありがとうございます。助かりました。
配信前に想像していたのとは全然違うしんどさに襲われてじんわり辛くなっているオタクです。
なんかもっと、こう言っちゃ何だけど直接的に肺腑を抉られる地獄みてぇな配信になるのかと思ってた。アンハピとか化孵化とか3Dお披露目のCパートみたいに、新事実でドン!!!!!!!!!!!!と殴りかかられるみたいな感じの。
だから事前に書いた記事では『神様になった未来の弦月が出てくるのかな』みたいなことも書いてたし。
全然違ったな。
そこに居たのは、これまでリスナーである我々弦住民が見てきたのと完全に地続きの彼であり。
それでいて、根底から揺るがされた『自己』を信じられずにふらついている、弱々しい血の通ったいきものだった。
そういう印象が、まずここに書ける最初の感想になるかなと思います。
ということで新衣装配信を受けての感想と考察記事なんですが、すみません、ちょっと内容が内容ゆえにいち弦住民として情緒をぐちょぐちょにされてるので、過去記事ほどは感想と考察をきっぱり分けて書けないかもしれないです。考察だけが目当ての人は本当にすまん、文章にキショオタクがはみ出ても耐えてくれ。
また、配信終了後に概要欄が『同期を含む他ライバーさんは巻き込まないで』という注意書きに変更されていることと、元々わたし自身が配信を見ている段階(=概要欄がこの文章になる前の時点)で『この衣装と同期は特に関係していないだろう』と結構強めに感じていたため、同期と絡めた考察や妄想はこの記事には一切書きませんし、わたし自身(記事に書く/書かない関係なく)一切行っていません。
そういった妄想を見たい方はすみませんが他を当たって頂くか、ご自身の鍵垢でやってください。
あと、考察とは関係のない新衣装そのものに対する感想(めっちゃいいとか綺麗とかえっその差分マジ!?!??!?!とか)は、配信中にコメントやtwitterのツイートで散々言ったのでここには書きません。あくまで考察に関係があることのみ触れさせて頂きます。
ということで。
正直ちょっと何から書こうか切り口に迷ってるんだけど、まずはこれかなぁ。
○弦月の身に起きたことについて
多分みんな『一体この配信で何が起こるのか』を気にした上で今回の配信に臨んだと思うのだけど(わたしもそうだった)、蓋を開けたら『配信上で何かが起こる』のではなく、『もう既に事は起きた後で、その結果として変化した姿を弦月が見せに来る』形だった。
なので『弦月に何が起きたのか』は本人が話さない限りは(あるいは今までの物語展開のように本人の認識の外側でリスナーに開示されない限りは)明かされることがないのだけれど、それについて弦月が触れたのは配信冒頭の発言だけだった。
以下文字起こし(3:21~)
(ため息)
……おはよう。
あぁ、って言っても、皆にはまだ見えてないのか……
……皆は、弦月のこと、ちゃんと覚えてる?
弦月のこと、忘れないでいてくれる?
……そしたら、弦月のこと、まだ覚えていられるはずだから。
何言ってるかわかんないよね。
みんなにはこの『弦月』、どういう風に見えるんだろうね。
(姿が現れる)
改めて、おはよう、弦住民。
弦月はどうやら、『偽物』だったみたいだ。
僕は今こうしてここに居るけど、
皆には、「同じ弦月だ」、っていう風に、見えてる?
(コメントを見る)
見えてるなら良かった。
いつもとは違うかもしれないけど。
……とりあえず、皆に見てもらいたいから、お披露目していくか。
これまで弦月の物語を追いかけてきた人なら、太字にした一言だけで『何が起きたのか』は察せられることだろう。
『化孵化』で示唆され3Dお披露目Cパートで明らかになり、その上で弦月自身には秘匿され続けていた、弦月の過去に纏わるさまざまな真実を、弦月自身が知ってしまった。おそらくはそういうことだと思われる。
配信前および配信中の概要欄に記載されていた文字化けの解読が『隠せなかった』であったのも、『弦月に対して真実を隠し通すことができなかった』という意味合いだったのだろう。
勿論、配信冒頭の発言から分かるのはたったこれだけで、『いつそれが起きたのか』『どうして弦月がそれを知るに至ったのか』『それを知った弦月が何を思ったのか』は、明白には分からない。
ただ一番最後については、配信冒頭の発言だけでもおおよそ推し量れるだろう。
「ちゃんと覚えてる?」
「忘れないでいてくれる?」
「この姿は、皆には今までの自分と同じように見えてる?」
配信開始直後にこんなことをリスナーに問いかけてくる時点で、明らかに参っている。
……とはいえ、正直そんなのは当たり前のことだと思う。
「実は自分は遠い昔に不幸な事故で死んでいて、その上で他者から願われて自我だけを違う身体に移された『偽物』だった」だなんて、突然知ってしまったら誰だって心がメチャメチャになるに決まっている。
アイデンティティを根底から揺るがされるような内容なのだし、あれだけ繊細な感性を持っているひとがそれを知ってしまったのだから尚更そうだ。
この配信における弦月が精神的に相当不安定……というか、『自己』がぐらついている状態であることは、冒頭の発言だけではなく配信全体を通してそうだったと思っている。
もちろん、ガチで本当に精神が不安定な状態ではそもそも配信なんてできないし、実際弦月は自分の精神が不安定な時には配信することを避けていることを明言しているので、あくまで『配信が行えるレベル』の不安定さではあるのだけれど。それでもかなり滲むものがあったな、とは思っている。
これは弦月の普段の配信をそこそこちゃんと追いかけている立場で受けた印象の話になるのだけど、この配信の弦月は最初から最後までずっと、普段より弱々しい声色や態度をしていたようにわたしには感じられた。
声色については人によって印象が変わると思うのでこれ以上の言及は割愛させて頂くとして、態度について配信冒頭以外での具体例を挙げていく。
(今回は配信ということで「絶対どこで何言ってたか忘れるな」と思って、個人的に気になった発言をtwitterで書き起こして呟いていたので、そちらの引用も併せて掲載する。
あとあと余裕があったら配信内での該当箇所へのリンクも載せるかもしれないし載せないかもしれない
8/12追記:該当箇所へのリンクを載せました。またそれに併せて、発言の書き起こしのみのツイートの引用は削除しています)
・「リスナーから忘れられる・認識されなくなる」ことを心配し怯えているような発言
「『どこにいるの?』あれ、見えてない?弦月のこと見えてないかもしれない……あれ、見えてる?……『見えてる』、見えてるなら良かった」(6:28~)
「どこに居るの」って、多分背景を指してたコメントだと思うんだけど、それを「自分が見えてない」と解釈するの、相当自己の認識が不安定なんだな…………と伝わっておれは おれは…………………………
— home@動画投稿 (@very_tasukaru) 2022年8月8日
「皆がまだ弦月のことを覚えてくれてて良かったです」(1:43:27~)
・「リスナーから『今までと同じ』ように受け容れられるか」を憂いているかのような発言
・『今の自分の姿』に対して「かわいいでしょ?」とリスナーに訊ね、度々「かわいい」という評価を受けたがる
「『手首が良い』手首良いでしょ、かわいいでしょ、この服。皆も真似して良いよ」(10:30~)
「『フィルターかかってる?』うん、ちょっとカメラの調子が悪くて……ちょっとフィルターかかっちゃってるかも。かわいくなってるかどうかわかんないけど……盛れてるかどうかは分からないけど」(24:18~)
「『こっち向いて』はい。(表情を作る)撮れた?かわいい?」(1:17:18~)
最初に挙げた二つは配信冒頭でも言及されているので置いておくとして、「かわいいでしょ?」について弦月の普段の配信をあまり見ていない人向けに補足すると、弦月は普段「かわいい」という称賛を受けたがるタイプではなく、彼のチャンネルで行われる配信のコメント欄において「かわいい」はNGワードに指定されている。
NGワードに指定するレベルで「かわいい」コメントを求めてない人が「かわいい」と言われたがるのが、今の自分を肯定することについて本当になりふり構わなくなっている感じと、今の自分の姿についてリスナーから貰えそうな肯定が普段の自分が避けている「かわいい」しかないと思っている(のかもしれない)感じがして、個人的にはかなりこう……寂しいというか、苦しいというか、キツいというか。そういう感情になったので、ここに挙げさせてもらった。
これに関してはマジの私感なので特にそう思わんかった人についてはすまん。
【8/12追記】
元配信へのリンクを繋げるために見返していて思ったのだけど、「かわいい」と言われたがるのと関連して、この配信の弦月がちょこちょこリスナーに対して「自分の真似をしても良い」と発言していたのも引っかかる。
「かわいい」の項目で引用した「皆も真似して良いよ」もそうだし、下記もそうだ。
(『白衣装に瞳やリボンやネイルの赤が映えて素敵、28万人おめでとう』という内容のスパチャに対して)「『28万人おめでとう』ありがとう~!皆も赤いネイルにしような」(44:03~)
これはちょっと違うかなとも思ったけど一応。
「『足何センチ?』……w 足はね、27cm」(12:32~) → 「『27cmオソロ』?やったね」(12:56~)
「かわいい」同様、弦月は「自分が使っているものを真似してお揃いにされること」が苦手だと過去の配信内で度々話しており、私物に関する話題が出た時にコメントで「弦月とお揃いにする」と言われて渋い反応をするようなことが度々あった。
そんな弦月がリスナーに対して「自分の真似をしても良い」と言うのも「かわいい」同様の違和感があり、多分その理由は「かわいい」と言われたがることと同じなんじゃないかなぁ、と個人的には思う。「自分の容姿を真似される」ことから、「自分の容姿を認められている」という肯定を掬い上げようとしている、というか。
実際そういう心理が働いているのかは分からないけれど、そうだとしたらやっぱりちょっと寂しいというか、苦しいなぁと思う。この配信をしていた時の弦月が、そうまでしないと今の自分を肯定できなかったことが。
あと、態度というほどではないんだけどメンタル参ってそうだなぁと思った発言はこれ。
「部屋真っ白なんだ。なんにも置いてない、なんにも置きたくないからなんも置いてない」(25:30~)
↑配信冒頭で映る室内。マジで何もない。
結局配信内の弦月が居るのがどこなのかはあんまりはっきりしなかったけれど、『物を置くかどうか』を自分で選べるということは普通に家の中なのかな、とは思っている。真っ白な部屋からオタク(一人称)が何を感じるかはまた別の問題として、あくまで事実としては、おそらくそう。
ただ弦月って、5万人記念衣装お披露目のタイミングでお部屋のお披露目をしてるんですよね。
最近はお部屋じゃない配信画面での配信が多かったけど、仮に今回の配信の背景があの部屋と同一だったのなら。
あの部屋のものを「何も置きたくない」からと全部取っ払ったのだとしたら、それは…………マジで相当参っているのでは………………と思います。いや、本当に同じ部屋かは分からないですが。
そもそも『何もなくて壁も床も一面真っ白な部屋にひとりで居る』こと自体に対して「だ、大丈夫かそれ……?」となっちゃうのは割とある。
とにかくこんな感じで、『何があったのか』に関する具体的な話はこの配信では一切明かされなかったけれど、「この人本当に参ってるんだな…………」ということだけは、これ以上ないくらいに伝わった。
というか、これほど自己がぐらついてる状態なのだから、『何があったのか』なんて具体的な話を自分の口からできるわけもないだろう。そんなの自分で自分の傷を抉るようなものだ。
なので、そもそも『何があったのか』について本人が配信冒頭以外まったく触れずに淡々とお披露目を進めていたことで、メンタルの抉れ具合が間接的に伝わってきてしまってメチャクチャ辛かった。配信中にもtwitterでのたうってた。
「火傷……w 火傷ではない」「『痛い?』痛くない」「中二病だぜ」
— home@動画投稿 (@very_tasukaru) 2022年8月8日
おい そのノリで出すもんじゃない おい
なんかさあ 自分のからだに起きた変化だけ淡々と話して、その経緯に一切触れないの なんか なんかさあ…………………マッッッッジで傷ついてるんだな……………………………と思って胸が痛い
— home@動画投稿 (@very_tasukaru) 2022年8月8日
この マジでさあ 「どうしてそうなったのか」「何があったのか」、一番最初の「僕は偽物だったみたいだ」以外ひとっっっっことも核心に触れないのがさぁ ほんとさあ………………………おれは…………………………お、おれは………………………………………………………
— home@動画投稿 (@very_tasukaru) 2022年8月8日
あともうひとつ考えたのが、おそらく弦月自身としては、リスナーに対して『何があったのか』を具体的に話す意味もないと思っているのではないか、ということだ。
だってリスナーは弦月自身よりも先に、『弦月藤士郎が偽物である』ことを知っていたのだから。
だから弦月は、配信冒頭の「弦月はどうやら、『偽物』だったみたいだ」という一言だけしかリスナーに話さなかったのではないだろうか。
自分の身に何が起きたのかは、それで概ね察してもらえるだろうと信じて。
そんなわけで、具体的な話についてはこのまま明かされないか、あるいは今後どこかで……弦月の認識の外側で明かされたりするんじゃないかな……と思っています。
少なくとも、『どうして隠せなくなったか』については後者の形態でしか明かされないと思う。おそらく弦月自身の知るところではないので。
ごく個人的な話をするなら、もうこのまま明かされなくても良い。
確かに多少気になりはするんだけど、『隠せなかった』事実を知ってしまった弦月はきっとたくさん思い悩んで苦しんだのだろうということだけが察せられる今、『彼自身に辛いことが降り注いだ』瞬間の仔細を知りたいとはあまり思えない。本人だけが知っていれば良いし、本人が知らないような仔細は自分も知らないままでいい。
そんな気持ちです。
○新衣装のモチーフについて
便宜上「新衣装」と書いたし今後もこう書かせてもらうけれど、上の項目で書いた内容やタイトルの「reborn」、ハッシュタグ「#新弦月衣装」を踏まえると、今回お披露目されたのは普通の新衣装ではなく、「自分が『偽物』である事実を知ってしまったことで、本人の意思とは無関係に変化した姿」であると思われる。
だからなのかは分からないけれど、新衣装、節々に「え???」となるような要素が含まれている。
瞳孔が白くなっていたりとか。
燃えたように途切れて赤紫色になっているコートの裾とか。
天使っぽい輪っかとか。
頭~左目を覆い隠した包帯とか。
右足や顔に入った赤い模様とか。
左目の中に入る模様とか。
こうして見るとマジで差分が多い、センキューべっこママ
とにかくいろいろ衝撃的な差分が多いのだけど、このラインナップから、新衣装がモチーフとしているものについて「これじゃないかなぁ」と思い浮かぶものがある。
確定ではなくあくまで予想ではあるけれど、要素についてひとつひとつ触れていく前に、モチーフではないかと考えているものについて書かせてもらう。
『過去に死を迎えた弦月の死体』だ。
自分が『偽物』であること、つまり「過去に自分が死んでいたこと」を思い出したことで、「死んだ自分」を彷彿とさせる姿に否応なく変化してしまった……と考えると、話の筋としてもしっくり来るんじゃなかろうか。
まず白い瞳孔。
死体って、目の色が白く濁るものらしいですね。実際には見たことないし三次元のそういった写真が苦手で調べられないのであまり詳しいことを書けないんですが……。
天使の輪はもうそのまんま。死んだ人の象徴。
ちなみに、天使の輪を見て連想するのはやはり神の存在だけれど、弦月は配信内で何度も「神様になったわけではない」と話している。
「『神様になっちゃったの?』なってるわけないじゃん。弦月は弦月だよ」(32:58~)
「神様が輪っかついてるわけないでしょ、やばくない?神様じゃないです……やば、神をなんだと思ってるの」(1:01:14~)
「神様じゃないよ、みんながそうやって神様って言ってると本当に神様になっちゃうよ。みんなが見てくれてるうちは、弦月はまだ神様にはならないよ。……」(1:09:02~)
「『まだって言ったよな?』だるいな、言質取ることしかできねぇのか。……弦月は神様にはならないよ(※「なれないよ」の可能性も有?)」(1:09:43~)
アンハピの件もあるので今後どうなるかは不明だしあくまで本人の自認に依るものではあるけれど、少なくとも『現在の弦月』は神ではないようだ。なので「神になったから天使の輪がついた」わけではない、と解釈して良いと思う。
かつ、輪っかのお披露目時に「ちゃんと輪っかだよ、これ」(1:02:14~)とも発言しているので、『頭の上に現れる輪』であることは間違いなく、それは即ち……天使の輪と断言して差し支えないのでは……という気持ちでいる。個人的には。
包帯は、「死んだ時に打ち付けて傷ついた場所」に巻かれているのかな、と見た瞬間に思った。
あの これ 足滑らせてしんだ時に打ち付けた場所 では
— home@動画投稿 (@very_tasukaru) 2022年8月8日
実際、化孵化のMV内で倒れている弦月も頭の左側が地面に向いており、ここを強く打ったのだと考えれば包帯の位置とも一致する。
そしてコートの裾だけれど。
最初に見たときは血がぐっしょりついてるのかと思ったんだけど、本人が言うには血ではないらしい。
「『血ついてる』血の色じゃないだろこれ。赤紫だよ?赤茶色じゃないよ?」「『ワインか』ワインの方が近いよね」(1:17:34~)
リアタイしてて「血の色じゃないの!?!?!」ってびっくりしたんだけど、じゃあ何だよ、というところでお題箱の投書を見てア~となったのが、「コートの裾は燃えている途中」なのではないかというものだった。
その投書+『過去の自分の死体』がモチーフなのではないかという仮定を重ねて思ったのが、『火葬』の比喩なのではないか?というものだ。
この場合はコートの裾の色=炎の色、ということになる。
#odaibako_very_tasukaru https://t.co/qnpGfy3m7h
— home@動画投稿 (@very_tasukaru) 2022年8月8日
血の色じゃないなら何なんだよ………………って思ったけどこれ、『死んだときの自分』がモチーフなのなら燃え途中=火葬が反映されてることない?それはない?
そもそも桜魔皇国って火葬なの?というのが気になりはするものの、桜魔は現世もといリスナーの多くが住む日本とそこそこ文化が近いようなので、日本準拠で考えるならメジャーなのは火葬だろう。
……まぁ仮に火葬ではなかったとしても、配信の最初と最後に火の爆ぜる音が入っていたり、何かが燃えるような演出で画面が切り替わっていたことからも、『火』が関わっているという線はあるんじゃないかなぁと思う。
後、今のところよく分からないなぁと思っているのは、右足や顔の赤い模様と、左目の中の模様だ。
右足や顔の模様については立ちのぼる炎のようにも見えるのだけど、『火傷ではないし痛くもない』というのが本人談なので、コートの裾同様火葬の比喩だったとしたらマジで比喩止まり、炎を模した模様であるということになると思う。
また、『顔の左半分に浮かぶ赤い模様』と聞いて連想されるのはアンハピで出てくる例の模様だけれど、どちらも結局何なのかが分かっていない以上「何か関係しているのかも」以上のことは話せない。
左目の中に浮かぶ模様についても、どういう意味合いがあるのか、どうして模様が浮かぶのかは何も分からない。
このあたりは何かを考えるにも材料が足りないなぁと思うので、今後何か分かればいいなぁ、ぐらいの感じでいる。
○『過去に死んでいる』ということ
また、今回の新衣装が『自分は過去に一度死んだ存在である』という自認によって生まれたことに関わっていそうな事象が、他にもある。
ひとつは、衣装の中に家紋……花びら五枚のあのマークがどこにも入っていないこと。
今までお披露目された衣装は全て、必ずどこかしらに家紋があしらわれていた。
しかし今回の衣装には家紋がひとつも入っておらず、かつセーラーの襟やコートについている金具などワンポイントをあしらっている箇所はいくつかあるため、『どうしても家紋を入れる場所がなかった』というわけでもない。
これはおそらく、弦月が自分の過去について知ってしまい『自分が偽物である』ことを認識したからこそ、『自分』のルーツを示すもののひとつとして認識していたであろう家紋が衣装から失われた、ということではないだろうか。
そしてもうひとつは、今回の新衣装配信の後半にて、『過去にお披露目した衣装』+『過去にお披露目した髪型』の組み合わせのお披露目を行っていたことだ。
弦月は元来『新衣装』の扱いについてかなり拘りを持った運用をしており、特に髪型については(一部コラボや2D/3Dの髪型の違いなどの例外を除いて)基本的には一度お披露目を行ったら次の新衣装お披露目で髪型が変わるまでは当該のお披露目で披露した髪型しか使用しないでいた。
以下、詳しく書くのが面倒なので以前別の記事で書いたものの引用。
(前略)
ここから推測できるのは、弦月にとっての『新衣装』とは『バーチャルの世界で使える衣装や髪型のパターン・選択肢が増える』のではなく、『バーチャルでの自分の姿が完全にそれになる』のではないかということだ。
といっても、VΔLZお揃い衣装発表後にお披露目された新ビジュアルの写真が長髪だったり、そもそも同じ新衣装の中に髪型の長さが変わる差分があったりと、メチャクチャ厳密にやっているわけではないのだけれど、まぁ大体は『姿自体が変わっていて、現世と同様に髪型はそう簡単には変えられない(服だけならまぁ何とかなる)』という認識をもって良いのではないかと考えている。
このように、弦月は新衣装についてライバーのなかでも独特な運用をしていたので、『配信内で実現したことのない衣装と髪型の組み合わせ』がかなりの数存在していたし、一度髪型が変わるとそれ以前の髪型はその後の配信で全く使われなくなるため、初期の髪型である片目隠れに至っては最後に配信で使われたのがいつだったか本当に記憶が朧だ。確か5万人記念衣装のお披露目だかその後の配信だかで和装+初期髪型で見せてくれたのが最後じゃなかった……?と思っているけど違ったらすまん
※8/12追記:2.0お披露目のときに一瞬出ているため最後に出たのは2021/4/30らしいです。お題箱から教えてくださった方、ありがとうございました。
その上での、今回の配信でのこの大盤振る舞いである。
何も意味がないはずがない。
個人的に考えたのは、弦月が自分は『偽物』なのだと自認した、つまり『過去に死んでいる』『人間ではない』ことを自認した結果として、『自身の服装や髪型を一瞬で変える』という普通の人間にはありえない行為を配信上で行うことが可能になったのではないか、ということだ。
これ、過去衣装+過去髪型でのお披露目やってくれてるの、『一度死んでいることを自認した』ことでその場でパッパと姿を変えられるような存在になった、ということ?考えすぎか?
— home@動画投稿 (@very_tasukaru) 2022年8月8日
もっとも、「なんでも着られるぞ、ここは」と本人も結構ノリノリで衣装替えをしていたので、「できるようになったのなら折角だしリスナーにも見せてやろう」ぐらいのノリだった可能性もあるし、これに関しては推察できる理由から感じるものほど重く考えなくても良さそうではあるのだけれど……。
彼が『人間ではない』事実を自他ともに認めるに至ったことについて、いちばん象徴的な出来事だったのではないかなと、個人的には思う。
※8/12追記:
衣装替えに関する発言について「なんでも着られるぞ、ここは」と記載していましたが、元配信を確認したところそれに該当するような発言は「まぁもう、何にでもなれるぜ」(1:31:27~)と「なんでも着られるぜ、もう」(1:39:06~)の2つのみで、おそらくリアタイ時に後者を聞き違えていた可能性が高いです。
配信終了後2~3時間ほど経った頃からこの記事を書き始めていて、当時コメント未反映だったためにじさんじコメント検索が使えない状態だったこともあり、2時間半のアーカイブの中から自力で全ての発言のソースを探して反映する気力がなく、「確かどっかでこう言ってたな」というつもりで記載していたものだったのですが全然アテになってなかったので、今後考察系の記事に関してはきちんと該当発言のソースを探した上で発言を記載するようにいたします。申し訳ありませんでした。
正しい発言の内容的にも、考察というかその発言から受ける印象については特に変わっていないため、この下りに関しては記述を残しておいています。
○過去に死ぬ前の弦月について
更に、今回の新衣装のモチーフが『過去に死んだ弦月の死体』であると仮定した場合、新衣装から間接的に『死ぬ前の弦月』についてもある程度の推測が可能になってくる。
仮に新衣装の白髪+赤目が『死ぬ前の弦月』と同一だった場合、死ぬ前の、言ってしまえば『本物』の弦月はアルビノだったということになる。
化孵化のMVは色調がピンクと青/水色を除くと低彩度で統一されていたため、化孵化で描かれた幼い弦月が何色の瞳をしていたのか、化孵化だけでは断定することができなかった。
↑化孵化のMV内で『弦月が目を開けている』『モノクロではない』絵はこの1枚だけ。彩度が低い上に顔へ影が被さっているので、ここから瞳の正確な色は分からない。
参考までに、以下は今回の新衣装の目元のスクショをモノクロにした上で、『顔に影が被った』状態に色を寄せたものだ(技術的なことを言うとこの灰色を乗算100%で上から被せた)。
瞳孔が白になっていることを除けば、目の濃度は結構近いのではないかなと思う。
これを踏まえても、死ぬ前の弦月は今回の配信での弦月の姿と同じアルビノであった可能性が高い。
さて、そもそもアルビノとは『メラニン色素が足りない状態で生まれた個体』を指す言葉で、人間の場合は『白髪や薄い金髪になり、瞳の色は赤目になる(※赤目ではない淡色系になることもあるが、その場合も色が薄いので皮膚や瞳の下を通る血液の色が透けて見えて赤い瞳に見える)』ため、メチャクチャ雑に言えば人間に関しては『白髪赤目』を指す単語として使われることが多い。
そしてメラニン色素は紫外線から肌や目を守る役割を持っているため、それが不足しているアルビノの人間は強い光や紫外線に弱く、短時間日光を浴びただけで強く日焼けをしたり、視力が弱かったりと、肌や目に関するハンディキャップを背負うこととなる。
以上を踏まえた上で『死ぬ前の弦月がアルビノだった』と仮定すると、今までの物語展開で出てきた死ぬ前の弦月に関する複数の情報と辻褄が合ってくる。
例えば、3Dお披露目Cパートのこの記述。
弦月藤士郎は病弱である。
生まれつき体が悪く、頻繁に入院を繰り返していた。
元氣ではあったものの、掛り付けの医師からの忠告で
あまり外に出ることができなかった。
後半部分、『元気ではあったがあまり外に出られなかった』要因のひとつとして、アルビノゆえに紫外線に弱かったことが関わっているのではないだろうか。
実際、自分が『偽物』であることを知った、つまりは『本物』こと死ぬ前の自分についても把握している?今の弦月は、今回の配信内で『元々外に出るような体質じゃないから肌が白い』と話していた。
「弦月は、元々外に出るような体質じゃないから。白いんだ、肌。めっちゃ肌白い。良いでしょ」(11:27~)
また、同じく3Dお披露目Cパートより。
寫眞 を撮られるのが苦手だったため寫眞は残っていない
※
写真を撮られるのが苦手だったというのも、撮る行為そのものというよりは『撮る時のフラッシュの光』が苦手だった可能性がある。
更に、化孵化のMV内、上にスクショを貼った箇所で弦月の背後に表示されている文章の一部。
い( )さんなのに成長はまるで
( )出来が悪い( )から可哀そう
何がいけ( )たのかしらね
元の文章が何なのかは分かりようもないが、全体的に何かと比較した上で陰口を叩かれていそうな気配が漂っているのは分かる。
わたしは化孵化が公開された時点から「これは死ぬ前の弦月が周囲の人間から投げかけられていた言葉だったのではないか」と解釈しているのだけれど、死ぬ前の弦月がアルビノだったと仮定すると、その容姿ゆえに人の目をひいたというのも、陰口を叩かれるに至った要因として存在していたのかもしれないと思わされる。
あとこれはどうでもいいというか完全に余談なのだけど、死ぬ前の弦月がアルビノだった場合、化孵化は白髪赤目の弦月+黒髪水色目の魔くんとかいう最強の組み合わせのMVだったことがわかってウオ~~~~~~~!!!となりますね。いつかフルカラーで見せてくれ(無理)
○まだ分からない例の件
さて、弦月が今まで隠されていた事実を認識したことでかなり大幅に事が進みはしたのだけれど、これで弦月の物語が片付いたわけでは全くない。
アンハピ周りの件もそうだし、何より、3/31に行われた新衣装お披露目での不明点が全く片付いていないのである。以下は配信前に書いた記事より。
・タイトルやハッシュタグの類似から、おそらくは2022/3/31の新衣装お披露目配信絡みの不明点についても幾らか答え合わせがあるかと思われる。
詳しい考察は該当記事にまとめているが此処にも要点だけ引っ張ると、
・概要欄の語調の変化
・新衣装(サイバー風衣装)で容姿が若返っている(と思われる)こと
・配信中に表情へ現れる感情の薄さ
・配信中のLive2Dだけ瞳孔が『+』マークになっていたこと
といった感じ。
どこまで答え合わせされるかなぁ…………
正直どれか一個くらいは分かるかと思ってたんだけどなあ!??!?!?!?!?!?
ただ、このへんの進展が全くなかったというわけではない。
今回の配信中、瞳の色や模様を変えて見せていたタイミングで、コメントに対して「瞳孔『+』マークの件について認識していない」反応を見せていたからだ。
仔細は分からないものの、弦月は何らかの経緯で『自分が偽物である』ことを知っているため、少なくとも自分の過去に纏わる出来事に関しては既に認識しているはずだ。
にもかかわらず瞳孔『+』マークの件を認識していないということは、3/31の一件については化孵化の一件とはまた別の何かが絡んでいるということだ。
今回弦月が自分の存在について認識して姿が変化したことで、3/31の件に絡んでいる『何か』がまた関わってくる可能性……あるのかなぁ……分からん…………………
8/8を超えたので次に弦月の物語が動くのがいつになるかは分からないけれど、今後はこのあたりが焦点になってきそう。
○頭をよぎって嫌だなぁと思った可能性
最後に、これは本当に根拠がないので考察というより妄想に近いのだけど、配信を見た上でひとつ気になっていることについて。
弦月が飼ってる魔って、今どうしてるんでしょうね。
前回の新衣装とは打って変わって、今回の新衣装には魔の要素が全くなかったこととか、そもそも魔が弦月に対して抱いた「まだ生きて欲しい」という気持ちが弦月を『偽物』として生かすことに繋がったのに、その弦月が知ってしまって姿が変わったってことは魔くんも無事じゃないのでは……………????とか、魔くん周りが色々気になりすぎますね。
これはすごく嫌な話になるんですが、万が一魔が死んだ・祓われた等々とにかく『弦月のそばに居られない』状態になってしまっていたとしたら、先に書いた『以前お披露目したお部屋の物を「置いておきたくないから」と片付けて何もない真っ白な部屋にしたのだとしたら精神状態だいぶだいぶじゃね?』という話、辻褄が合っちゃうんですよね………………
あの部屋、魔が出入りする額縁とかも置いてあったし、年末の大掃除の時に魔が棚の上に上がってた辺りを見てもごく普通に魔を部屋に入れさせてたようなので、魔が居なくなったあとに魔の痕跡がそこかしこに残る部屋の中に居るのが辛くなって(魔にかかわる物を置いておきたくなくて)全部片付けた、という流れだったら…………………ど、どうしよう…………………………どうしようね……………………………………………
仮に魔がどうにかなっちゃってるのだとしたらおそらく今後言及があるのではないかと思うので、このへんについては今後の情報待ちです。
○おわりに
とりあえず今の時点で考えたことはこれが全部……ぜ、全部か……………????わからん…………………………4時間以上ぶっ続けで書いてて疲労困憊すぎて…………………………………(3Dお披露目Cパートの記事でも似たようなこと言ってなかった?)(多分言ってた)(まったく学習しない)
現時点で考察的に書きたいことは多分書けたと思うんですが、後から「ア!!!この話するの忘れてた!!!!」って思い出すことが何かあったら追記をするか別で記事を書きます。
twitterでも言ったんだけど、今年の8/8、事前に身構えてたのとは全然違う種類のしんどさで殴られて、なんか…………ほんとに良いもの見せてもらったな…………………って気持ちでいっぱいです。いや本人があんなことになってるのに『良いもの』なんて言うのもマジで最悪なんだけど。
わたしは本当に弦月が大好きだし、弦月がつくりあげる『弦月藤士郎の物語』が大好きだなぁ、と改めてしみじみ実感したというか。弦月の物語、すごく緻密で繊細で、考えれば考えるほど「一体どこまで意図されてるんだ…………」と目がぐるぐるしてきてメチャクチャ楽しいです。
勿論配信中にもウワ~~~~!!!!とはなってたんだけど、こうして後から振り返って初めてじわじわと感じるしんどさと良さがありました。
記事内で散々書いた通り、いまの弦月は状態的にとても不安定であるように見えるし、彼が知ってしまった真実の中身を思えばそれは本当に致し方のないことなんですが。
自身が『偽物』であることについてはたしてどう折り合いをつけるのか、そしてこの上更に弦月の身に何かが起こるのか、起きるとしたらそれはいつになるのか。
繋がれた生の先で彼がどう生きていくのか、今後もゆっくりと見届けていきたい所存です。